VoiceInkのContext Awareness:Macから何を読み取り、そのテキストはどこへ行くのか

Context Awareness(文脈の認識)を使うと、VoiceInkのモードは、話した言葉だけでなく、もっと多くの情報をAIモデルに渡せます。選択しているテキスト、クリップボードのテキスト、画面から読み取ったテキストを追加できるので、返信が答えようとしているメールに合ったものになったり、画面に出ているとおりの綴りで名前が入力されたりします。この機能はAI Enhancement(AIによる整形)と一緒にしか動かず、追加されたテキストは、そのモードが使うAIプロバイダに送られます。この2つ目の点は、オンにする前に読んでおく価値があります。

私はMac用の別の音声入力アプリ、YapToTextを作っているので、VoiceInkについて私が書くことは、その点をふまえて読んでください。ここにあるVoiceInkの事実はすべて、同社のドキュメントを2026年10月10日に読んだものです。

Mac App StoreでYapToTextをダウンロード無料でダウンロードできます。アカウント不要で、機能の制限もありません。AppleシリコンのMac、macOS 14以降に対応しています。 ソースコードはGitHubにあります。

3つの情報源

VoiceInkのドキュメントのContext Awarenessより、2026年10月10日に確認。許可がない情報源は、使われません。

情報源VoiceInkの取得方法許可
Selected Text(選択したテキスト)macOSのアクセシビリティを通して、現在の選択範囲を読み取りますアクセシビリティ
Clipboard(クリップボード)録音の開始時に、クリップボードのテキストを読み取ります追加の許可は不要
Screen(画面)前面のウインドウをキャプチャし、Mac上でOCRによりそのテキストを読み取ります画面収録

モードでオンにする

  1. Modesを開きます。
  2. AI Enhancementをオンにしてあるモードを編集します。
  3. Context Awarenessを展開します。
  4. Selected Text、Clipboard、Screenのうち、使うものをオンにします。
  5. モードを保存します。

カスタムプロンプトでは、タグで各情報源を指定できます。<CURRENTLY_SELECTED_TEXT>、<CLIPBOARD_CONTEXT>、<CURRENT_WINDOW_CONTEXT>です。ドキュメントでは、指示を話して選択範囲を書き直す使い方や、選択したメールのスレッドへの返信を下書きする使い方が示されています。

何が、誰に送られるのか

  • AIプロバイダへ。 文脈はAI Enhancementのリクエストと一緒に、そのモードが使うプロバイダとモデルへ送られます。文字起こしをローカルで行っても、クラウドでの整形がローカルになるわけではありません。
  • 送られるのは画像ではなく画面のテキスト。 OCRはAppleのVisionフレームワークでMac上で実行され、送られるのは抽出されたテキストで、スクリーンショットではありません。
  • スナップショットは取られます。 リアルタイムの録音を始めるとき、VoiceInkはメモリ内に文脈のスナップショットを用意します。スイッチで決まるのはリクエストに何を含めるかであり、VoiceInkがローカルで読み取るかどうかではありません。
  • Historyに保存されます。 Historyに保存されるAIのリクエストには、送られた文脈のテキストが含まれることがあります。
  • すべてのモードではありません。 整形のないモードは、文脈を送りません。VoiceInk Refineは文脈を無視し、取り込んだファイルでは何も取得されません。

オフにしておいたほうがよいとき

VoiceInk自身のアドバイスは、作業に必要な情報源だけをオンにして、どのプロバイダがテキストを受け取るのかを考えることです。メールアプリで動くモードでScreenをオンにすると、開いているメールの画面に見えているテキストが送られます。それが気になる場合は、文脈をオンにするのは特定のアプリ用のモードひとつだけにして、普段使うモードでは使わないでください。プロバイダについてはVoiceInkのプライバシーのページで、アプリごとにモードが選ばれる仕組みはModesのページで説明しています。

YapToTextでの文脈の扱い

VoiceInkはドキュメントから、2026年10月10日に確認。YapToTextはアプリ自身の設定とソースコードから。

VoiceInkYapToText
選択したテキストあり。アクセシビリティを通して取得あり
クリップボードありあり
使っているアプリモードの自動選択を通してあり。Autoモードは、MailならEmailのように、アプリに合わせて傾向を変えます
OCRによる画面のテキストあり。画面収録の許可が必要なし。画面はキャプチャしません
AIが動作する場所モードのプロバイダ。ローカルまたはクラウドMac上

YapToTextのモードには、それぞれ、アプリ、選択範囲、クリップボードからの文脈を使うかどうかのスイッチがあります。整形のモデルはMac上で動くので、そのテキストがAIプロバイダに送られることはありません。それ以外の画面上の内容は読み取れません。選択していないウインドウの内容から返信を下書きしたい場合には、これは実際の制限です。スイッチについてはモードのヘルプページで説明しています。

Mac App StoreでYapToTextをダウンロード無料でダウンロードできます。アカウント不要で、機能の制限もありません。AppleシリコンのMac、macOS 14以降に対応しています。 ソースコードはGitHubにあります。

まとめ

  • 何か。 音声入力と一緒にAIへ送られる追加のテキストです。
  • 情報源。 選択したテキスト、クリップボード、OCRによる画面のテキストです。
  • 必要なもの。 AI Enhancementがオンであることと、アクセシビリティまたは画面収録の許可です。
  • 送り先。 モードのAIプロバイダで、Historyに保存されることもあります。
  • アドバイス。 作業に必要な情報源だけを使います。

VoiceInkがContext Awarenessの仕組みを変えたときは、GitHubでissueを作成してください。このページを更新します。すべて読んでいます。

Mac App StoreでYapToTextをダウンロード無料でダウンロードできます。アカウント不要で、機能の制限もありません。AppleシリコンのMac、macOS 14以降に対応しています。 ソースコードはGitHubにあります。

このページを書いた人。 Ryleigh Newmanはソフトウェアを開発しています。手でキーボードを打つことが難しいため、このサイトで紹介しているアプリ、YapToTextで毎日音声入力をしています。このページは英語から翻訳したものです。アプリの画面とサイトのほかのページは英語です。 プロジェクトについて(英語)。

ガイド

そのほかのガイド(英語)

出典

よくある質問

VoiceInkのContext Awarenessは何をしますか

選択したテキスト、クリップボードのテキスト、前面のウインドウから読み取ったテキストをAI Enhancementのリクエストに追加します。AIはそれをもとに出力を整えます。

VoiceInkはスクリーンショットをAIに送りますか

送りません。Mac上のOCRでウインドウのテキストを読み取り、画像ではなくそのテキストを送ります。

VoiceInkの画面の文脈が動かないのはなぜですか

画面の文脈には画面収録の許可が、選択したテキストにはアクセシビリティの許可が必要です。許可がないと、その情報源は使われません。モードでAI Enhancementがオンになっていることも必要です。

VoiceInkのContext Awarenessはプライバシーの面で安全ですか

文脈は、モードが使うAIプロバイダに送られます。クラウドのプロバイダを使う場合、そのテキストはMacの外に出ます。

YapToTextは画面を読み取りますか

読み取りません。モードは、使っているアプリ、選択範囲、クリップボードを使えます。整形はMac上で実行されます。